きのこ 帝国 あー ちゃん。 きのこ帝国 活動休止のお知らせ ・ きのこ帝国

きのこ帝国 名曲ぞろいの最新アルバムリリースパーティーにみた、進化を続けるバンドの姿(SPICE)

きのこ 帝国 あー ちゃん

試行錯誤の10年間が詰まった集大成的アルバム。 でも、人生ってキラキラしてるばかりじゃなくて、苦しかったり痛かったりもする。 そうした部分も楽曲になっていって、深みのある作品になりました。 西村:僕は、楽曲の持つ世界観や景色をより的確なアプローチで伝えられるようになったかなと思います。 谷口:結果、今までの積み重ねを振り返る集大成的な作品になった。 西村:すごくいい喩え! 佐藤:年輪は10個だね。 個々の葉や花は色とりどり形も違うけど、バンドとしてはまとまっている1本の木。 これまでの恋愛で見た情景が浮かぶと思います。 あーちゃん:「中央線」の切ない歌詞は、恋愛脳の私に響きます(笑)。 谷口:「ヒーローにはなれないけど」の1行目は、佐藤さんが書かなそうな歌詞なんです。 その驚きを僕なりのアンサーとしてフレーズにのせました。 佐藤:「夢みる頃を過ぎても」かな。 読者の方々も私たちも、夢を追い続けるか諦めるか、岐路に立つ年齢ですよね。 メジャー3rdアルバム『タイム・ラプス』【初回限定盤CD+ボーナスCD】¥3,500 インディーズデビュー前のアルバム『夜が明けたら』CD付き。 大学在学中の2007年結成。

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きのこ帝国 5

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約2年前、神戸、京都で開催した3バンドでの同名イベントをついに東京、しかも当時の何倍ものキャパシティで実現できることの喜び。 作品やライブそのもので音楽的野心を窺わせる彼女たちが、言葉でその喜びを表明していたことに、お互いを尊敬し、ともに今の音楽シーンで闘う同志であることを清々しいまでに実感させてくれたこの夜。 これまで見たことのない素直な心情がどのアクトにも溢れていたことに、胸が熱くなった。 バンドの出演順を明かさないため、ステージは黒い幕で覆われ、開演時間には前説を担当する長州チカラと名乗るMCが登場。 何度もタイミングを伺いながら、ようやく平井堅の「POP STAR」が流れ、大いに沸くフロア。 が、まだ準備不足なのか再度、長州が登場した頃にはむしろ会場に失笑含みの一体感が発生。 今度こそはとSEに続いて開幕したそこには、赤い公園の4人。 佐藤千明(Vo)の「新年一発目、かかってこいやー!」の絶叫でスタートしたのは「のぞき穴」。 音源の不気味かわいいテンションとは全然違う迫力で歌う佐藤、そして藤本ひかり(B)の超絶テクニカルなソロに引き込まれる。 フロアには白いサイリウムもちらほら見え、今の彼女たちの支持層の厚さを垣間見る思いだ。 間髪入れず、戦隊モノの主題歌めいた雄々しい「娘」を放ち、目の前にいるこの女性たちが出してる音とは(現実なのだが)にわかに信じがたいタフな演奏で軽くぶっ飛ばされる。 そして、赤い公園が、楽器隊がいかにマスロック的な実験的な演奏をしても、メロディの主な要素を佐藤が牽引できるという独特のポップミュージックの構造を持っていることを体感させる「カウンター」で、さらに4人の音楽家としてのスキルアップにやられる。 歌詞の<我々は未来から集合がかかっている>が、精神論なだけじゃなくリアルに響く。 そして序盤に早くも「宇宙初ライブ披露!」という佐藤のMCに続いて、フジテレビ土ドラ「ロストデイズ」の主題歌でもある「絶対的な関係」を披露。 4つ打ちメインのビートにサスペンスフルな津野米咲(G、Cho)のフレージングが印象的な、プロの仕事ぶりを感じさせるこの曲、今後のライブでひとつの華になりそうな予感も。 一転して津野のイーヴルに歪みまくりのギター、藤本のこれまたベースとしてはイマジネーションに富むエフェクトが強烈な「透明」、「塊」で彼女たちの獰猛なエモーションと、それを効果的な演奏に落としこむ冷静さのバランス感覚に、軽く戦慄を覚えてしまった。 特にポップなメロと複雑な構造を得意とするソングライターである津野のロックミュージシャンとしてのぶっ飛んだ側面がこれまで以上に自由奔放に発揮されていて、彼女に憧れる後続世代がさらに増えそうな確信を持った。 そして去年の再始動を象徴する「今更」の歌川菜穂(Dr)によるスネアの連打にフロアが弾けるのだが、ライブでさらに狂暴とポップの垣根が瓦解し、強度を増した印象。 ここまでほぼ8曲をぶっ通しで演奏し、ようやくMCらしいMCが。 「2年前、きのこ帝国の佐藤さんと、絶対、リキッドルーム埋めようぜって約束したんです。 心強いです、tricotも加わって」と津野がこの日にかける気持ちを真剣な面持ちで語るのだが、次の瞬間には、tricotの中嶋イッキュウと初対面の際、アイスを食べていてなぜか笑われたという藤本の天然トークに、佐藤が「それがどうした?」とばかりに姉御肌な対処。 確実に赤い公園ならではのペースをイベントでも見せつける頼もしさに、後方で見ていたオーディエンスも巻き込まれていく。 ラストはイントロで大歓声が上がった「ふやける」で、佐藤のハードロッカーよりハードな歌唱や、フロアに降りてベースをうならせる藤本がオーディエンスのカオスを加速させつつ、津野の轟音ギターで潔い幕切れとなった。 なんとも濃厚な45分! 平坦な道のりではなかった3バンドの中でも、去年は活動休止を余儀なくされたり、キダモティフォ(G)のけがの治療など、具体的な試練を乗り越えてきたtricot。 フロアはガチでブチ上がろうとファンが前方に詰めかける。 そこに投下したのは変則ビートを得意とするtricotの中でも格別に関節外しな「おちゃんせんすぅす」。 立て続けにタイトなアンサンブルが冴える「おもてなし」や、圧倒的なブレイク&ダッシュと中嶋イッキュウ(Vo、G)の伸びやかなボーカルの対比が印象的な「3. その後、キダモティフォが「今は廃盤になった2年前のアルバムから当時よくやってた曲をやらしてもらいます」と、エモとシューゲイザーのいいとこどりな名曲「slow line」が! これがその後の発表の前振り的役割を果たしていたのだが、続いては「新曲でもついてこれますか?」とのイッキュウの呼びかけに歓声で応えるフロアへ、4つ打ちとイマジネーションが広がる中間部がめくるめく展開の「スーパーサマー」が披露された。 そして同日、公式でも発表されたが、この時、キダモティフォが2年前に会場限定で発売され、現在は廃盤になっている1stミニアルバム『爆裂トリコさん』の再発を発表。 「えらい値段とかついてるの見ますけど、これでもう正規の値段で買えます!」と、ようやく実現できた!という表情で言い放ったとき、当たり前だが今もライブで生き残り、聴きたい人も多い作品を限られたコアファン以外に届けることは、バンドにとっても宿願だったのだと感じた。 続いてプレイされた当時の彼女たちのすごさを証明したあの「爆裂パニエさん」が、今のスキルで演奏される様は圧巻。 ラストは目下の最新シングルであり、tricotの柔らかなメロディと変則ビートを研いで研いで、ポップに消化した「おやすみ」が歓喜とともに響き渡った。 tricotでブチ上がったオーディエンスがドリンクカウンターに殺到し、フロアに少し余裕が見えたのだが、幕が開き、きのこ帝国のオープニングSEであるmouse on the keysが流れると再び続々、人が戻ってきた。 4人がステージに登場し、深々とお辞儀する佐藤(G、Vo)の姿にこの対バンへのリスペクトと彼女なりのファイティングポーズを感じる。 他の3人に向けて静かなコードを弾く腕を上げると、鮮やかに幕が上がるようにあーちゃん(G)のアルペジオとリズム隊が駆動。 熱しきったフロアを鎮静するように「退屈しのぎ」が始まるのだが、佐藤の透明な声がピークに達すると、まわりの人に自分の心拍が聴こえてしまうんじゃないか?というぐらい内側でテンションが上昇。 そのまま「ユーリカ」の不穏な単音ギターのイントロダクションに、サビでメジャーキーに転調する部分での佐藤のボーカルのエモーションに鳥肌が立つ。 狂気を感じる赤いライトが1曲中、赤いまま温度が上下するようなニュアンスで明滅していたのも効果的だ。 そしてその場に君臨するような歌の表現から一気に無邪気な女の子の声へ様変わりした「海と花束」。 きのこ帝国には珍しいアップめのテンポに乗せ力まず歌うこの2曲の違いに、佐藤の情景や心象をそのまま歌へ変換する力を思い知る。 この日ならではの場面が訪れたのは中盤、あーちゃんが「2つのバンドも言っていた通り、私も同じ思いです」と感謝を述べたあと、実は2年前のイベントのために作ったもののライブに間に合わなかったという、イベント同名曲を披露。 きのこ帝国には珍しい8ビートの疾走感のある曲展開に自然に起こるハンドクラップ。 しかも佐藤がそれをさらに促していることの方が驚きだったのだが……。 終盤には気が遠くなるようなフィードバック、ほぼ2コードしかないアレンジ、踏みしめるようなスローなテンポが丁寧であればあるほど、サイケデリアが増していく「ミュージシャン」に圧倒される。 不安定な精神で身を削りながら音楽を生み出し続けるミュージシャンへの憧憬と残酷な視点は、佐藤自身にも向いた刃であること。 でもこの日、それは飽くまでも開かれた精神状態で鳴らされていたように思う。 フィードバックギターの残響の中でこみ上げるものを感じていると、あーちゃんのクリーントーンのギターが歪みの中で際立ち、ラストは「夜が明けたら」。 <償いきれない過去だって 決して君を赦さないよ><それでもやるしかないとか それもエゴだって話><でも、でも、でも>というクライマックスに向かう意志の奔流に思わず涙が出た。 こんなに正直な言葉と音ってあるだろうか? ラストにテンポアップしてバサリと幕を切り落とすようなエンディングも潔い。 内側で熱いものを感じながら一瞬、凍りついたようなフロアからアンコールを求める拍手が沸き、しばしの後、登場した4人。 だが、「アンコールありがとうございます」とあーちゃん、そして「やりきったのでアンコールはやりません」と佐藤が告げると、フロアの全員が納得したようにさらに大きな歓声が沸いたのが、彼女たちへの最高の賛辞であり、同時にこの日、この場にいたことへの喜びを象徴していた。 この3マンを終えて、おのおのの主戦場に戻るであろう彼女たち。 たとえばポップミュージックの意味を更新し、アイドルシーンとの垣根を融解する赤い公園をはじめ、3バンドがさらに存在感を増したとき、再びこのイベントを開催してほしいと切に願う。 【取材・文:石角友香】 【撮影:yu-co ishikawa 赤い公園 、Daisuke Miyashita きのこ帝国 、Ohagi tricot 】.

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きのこ帝国 名曲ぞろいの最新アルバムリリースパーティーにみた、進化を続けるバンドの姿(SPICE)

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試行錯誤の10年間が詰まった集大成的アルバム。 でも、人生ってキラキラしてるばかりじゃなくて、苦しかったり痛かったりもする。 そうした部分も楽曲になっていって、深みのある作品になりました。 西村:僕は、楽曲の持つ世界観や景色をより的確なアプローチで伝えられるようになったかなと思います。 谷口:結果、今までの積み重ねを振り返る集大成的な作品になった。 西村:すごくいい喩え! 佐藤:年輪は10個だね。 個々の葉や花は色とりどり形も違うけど、バンドとしてはまとまっている1本の木。 これまでの恋愛で見た情景が浮かぶと思います。 あーちゃん:「中央線」の切ない歌詞は、恋愛脳の私に響きます(笑)。 谷口:「ヒーローにはなれないけど」の1行目は、佐藤さんが書かなそうな歌詞なんです。 その驚きを僕なりのアンサーとしてフレーズにのせました。 佐藤:「夢みる頃を過ぎても」かな。 読者の方々も私たちも、夢を追い続けるか諦めるか、岐路に立つ年齢ですよね。 メジャー3rdアルバム『タイム・ラプス』【初回限定盤CD+ボーナスCD】¥3,500 インディーズデビュー前のアルバム『夜が明けたら』CD付き。 大学在学中の2007年結成。

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